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2019年 02月 17日

フェブラリーSはインティが鮮やかに逃げ切り7連勝でGI初制覇

今日、東京競馬場では、冬のダートマイル王決定戦・フェブラリーS(GI、4歳上・ダート1600m)が行われました。
レースは、武豊騎手騎乗の1番人気インティが、好スタートからハナを奪って逃げると、最後まで後続を寄せ付けず、中団からただ一頭伸びてきた2番人気ゴールドドリームの追撃をクビ差おさえて優勝しました。
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絶妙のペースで逃げて直線早めに突き放したインティが、見事7連勝で新ダート王の座につきました。

☆フェブラリーS結果
1着○インティ     (武 豊)1'35'6(良)
2着◎ゴールドドリーム (C.ルメール)クビ
3着 ユラノト     (福 永)4
4着 モーニン     (和 田)1 1/4
5着△コパノキッキング (藤 田)1/2

※ パドックの個人的な評価は以下のとおり(A良い B普通 C平凡)

1 クインズサターン  B
  普通
2 ユラノト      B
  普通
3 ゴールドドリーム  B
  時折小走りもいつものこと
4 メイショウタゲ   B
  普通、時折小走り
5 サクセスエナジー  B
  普通
6 インティ      B
  2人引き、前走東海Sの時より煩い
7 サンライズノヴァ  B+
  2人引き、根岸Sの時より落ち着いて動き良し
8 モーニン      B
  2人引き、普通
9 ワンダーリーデル  B
  普通
10 サンライズソア   B
  あまり周回せずパドックの中央付近で滞留
11 コパノキッキング  B
  2人引き、時折小走りも根岸Sの時よりはマシ
12 ノボバカラ     B
  2人引き、普通
13 ノンコノユメ    B
  2人引き、普通
14 オメガパフューム  B
  普通、時折小走り

今年のフェブラリーSは、前年の最優秀ダートルヴァンスレーヴが回避したのは残念でしたが、それでも過去3年の優勝馬(モーニン、ゴールドドリーム、ノンコノユメ)や、昨年の東京大賞典馬オメガパフュームが出走。彼ら実績馬に対し、新興勢力である武豊騎手騎乗の6連勝中のインティ、そして日本人女性騎手として史上初めてGIに挑む藤田菜七子騎手騎乗の4連勝中のコパノキッキングが挑む注目の一戦となりました。
レース前の最大の話題はやはり藤田菜七子騎手で、彼女のおかげで間違いなく、例年よりも多くの観衆が集まり、場内は大いに盛り上がりました。しかし、レースの主役となったのは、第一人者・武豊騎手が手綱をとった1番人気のインティでした。

インティのパドックは、前走の東海S(GII)優勝時と比べるとテンションが高く、あまり落ち着きはありませんでした。それでもレースは好スタートからハナに立つと、1000m通過60.2秒とスローペースで逃げれたことで、勝負あり。直線早めにスパートして後続を引き離しセーフティリードを作って最後はゴールドドリームに詰め寄られたものの、危なげないレース運びで堂々逃げ切りました。

なんといっても、テンションの高かったインティをうまくなだめて絶妙のペース配分で逃がし、力を出し切ることに成功した、鞍上の武豊騎手の手綱捌きが光りました。武豊騎手はキタサンブラックの有馬記念以来、久しぶりのGI制覇ということで、本当におめでとうございました!

2着は一昨年の王者・2番人気のゴールドドリームが昨年に続くクビ差2着の惜敗。パドックはプラス14キロでも太め感はなく、いつもどおり気合いを表に出して周回していました。レースは中団を追走。直線はただ1頭、インティを追って猛然と追い込み、クビ差まで迫った末脚は流石の一言。負けて強しの内容で、敗れたとはいえこちらも本当に素晴らしい走りを見せてくれたと思います。

ゴールドドリーム
父ゴールドアリュール 母モンヴェール(母の父フレンチデピュティ)
2013年4月19日生 牡6 栗東・平田修厩舎
19戦8勝(2019年2月17日現在)
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3着は8番人気のユラノトが健闘。パドックは普通に落ち着いて周回していました。レースは中団から最内を突いてしぶとく伸び、上位に食い込みました。彼は常に相手なりに走りますね。相変わらずの堅実な走り、見事でした。

ユラノト
父キングカメハメハ 母コイウタ(母の父フジキセキ)
2014年2月16日生 牡5 栗東・松田国英厩舎
16戦6勝(2019年2月17日現在)
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なお、3番人気のオメガパフュームは中団から伸びを欠き10着に凡走。これで左回りは3戦して連対なし、やはり苦手なんですね。力を出せなかったのは残念でした。

そして注目の藤田菜七子騎手&コパノキッキングは、最後方から大外追い込んで5着。初のマイル戦でこの作戦をとったのは間違いではなかったと思いますし、スローペースで追い込み不利の展開で5着なら良く走ったといってよいでしょう。藤田騎手には今回の経験を活かして、更なる活躍を期待したいと思います。

それでは最後に見事優勝したインティ君を掲載します。
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パドックはかなりテンション高めでした。実際、騎手を乗せて最後の一周をすることなく馬場入場したように、陣営もかなり気を遣っていたようです。
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鞍上の武豊騎手はフェブラリーS史上最多の5度目の優勝。なお、レース後のインタビューでは「いいスタートが切れましたし、周りを見て先手を主張して行きました。やる気がありすぎて返し馬でも止まらないくらいだったので、自滅だけはしないように気をつけて乗りました。道中はいいリズムで、いいペースで走れましたし、4コーナーを回ったらリードを広げようと思っていましたが、その通りに行けました。強い馬が来る前にセーフティリードを取れました。去年の夏に初めて乗ってから期待していましたし、ここまでになってくれて嬉しいです。まだまだ伸びしろもあると思います。」とコメントしていました。
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ウイニングランの武豊騎手とインティです。なかなかスピードが緩まらず、気性の難しい面を見せていました。
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管理する野中賢二厩舎は開業13年目で悲願のGI初制覇となりました。なお、野中師のレース後のインタビューでは「前回、輸送の競馬が久々だったのでテンションが高くなり心配しましたが、武騎手がうまくなだめてくれて、レースには影響ありませんでした。最初の3ハロンのラップが激流にならないよう、巻き込まれないようにということを、戦前、武騎手とは話しました。芝スタートは心配していませんでしたし、先頭に立つまでも無理せず行けていましたから、急に失速するようなことはないなと序盤で思いました。直線で手前を替えていませんでしたから、最後は厳しいかと思いましたが、押し切ってくれて、改めてすごい馬だと思いましたし、勝ててホッとしました。体質が弱く、なかなか順調に使えない中、連勝で一気にGIまで勝ってしまう馬はそうそういません。まだまだ荒削りで課題が多い馬ですが、今後もしっかりやっていきたいと思います。今日は、前走の後よりもレースを走った感じが、馬の息遣いなどからも感じました。1週間くらい馬の様子をしっかり見て、ケアして、今後のことを決めたいと思います。」とコメントしていました。
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大レースのマイル戦を逃げ切れる馬はなかなかいませんから、実に個性的な名馬が出てきましたね。今後もダート界を引っ張ってもらいたいと思います。今日は初GI制覇、本当におめでとうございました!

インティ
父ケイムホーム 母キティ(母の父Northern Afleet)
2014年4月8日生 牡5 栗毛 浦河・山下恭茂生産 栗東・野中賢二厩舎
8戦7勝(2019年2月17日現在)
(重賞勝利)2019年フェブラリーS(GI)、東海S(GII)


by Yuuichiro_K | 2019-02-17 23:27 | 19年GI優勝馬写真 | Trackback | Comments(0)


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