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愛しのサラブレッド写真館 

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2018年 05月 21日

2000年無傷の重賞8連勝&古馬中長距離GI完全制覇の大偉業は永遠に、名馬テイエムオペラオー逝く

アーモンドアイの二冠達成で盛り上がった昨日、大変悲しいニュースが飛び込んできました。

和田竜二騎手との名コンビで2000年に史上初めて同一年の古馬中長距離GIを完全制覇するなどGI7勝を挙げ、顕彰馬にも選出された歴史的名馬テイエムオペラオー(牡22)が、5月17日に心臓麻痺のため急死しました。

テイエムオペラオーは、1998年8月に芝1600mでデビュー(結果2着)。直後に骨折するアクシデントがありましたが、骨折休養明け2戦目ダート1800mの未勝利戦で初勝利を挙げると、続くゆきやなぎ賞(500万下)、毎日杯(GIII)を共に圧勝し重賞初制覇。
この時点でクラシック第一次登録がなかったため、追加登録料500万円を払って皐月賞(GI)に出走すると、後方から大外一気の末脚を繰り出し見事優勝。4連勝でGI初制覇を飾りました。
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皐月賞のパドック写真(撮影日1999年4月18日)です。初めて見たパドックでしたが、落ち着き十分、好馬体と力強い歩様に目を奪われ、一目惚れしてしまいました。当時はまだ伏兵馬扱いで単勝は11.1倍、複勝は3.1倍もつきました。

その後の3歳クラシック路線は、3強と言われたライバルであるアドマイヤベガ(日本ダービー優勝)、ナリタトップロード(菊花賞優勝)に遅れをとり、ダービー3着、菊花賞2着と惜敗が続きましたが、暮れの有馬記念(GI)ではグラスワンダー、スペシャルウィークに次ぐ3着に好走。この年の最優秀3歳牡馬に選出されました。

そして、明け4歳となったテイエムオペラオーは完全に本格化、空前絶後の破竹の快進撃で重賞を勝ち続けました。京都記念(GII)、阪神大賞典(GII)、天皇賞・春(GI)、宝塚記念(GI)、京都大賞典(GII)、天皇賞・秋(GI)、ジャパンC(GI)、有馬記念(GI)と重賞8連勝。しかも全て1番人気に応えての勝利。史上初めて、そして現在も唯一無二の同一年古馬中長距離GI完全制覇の大偉業を達成しました。

5歳時は天皇賞(春)と繰り上がり優勝の京都大賞典の2勝にとどまったものの、宝塚記念、天皇賞(秋)、ジャパンCを2着に好走。ラストランの有馬記念は5着に敗れましたが、2年続けて古馬中長距離路線を休むことなく最後まで走り続けたのは本当に素晴らしかったです。なお、獲得賞金は、昨年キタサンブラックに抜かれるまではJRA史上1位だった18億3518万9,000円、世界の賞金王(当時)にも輝きました。
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個人的にもテイエムオペラオーには沢山の的中馬券をプレゼントしてもらいました。2着はメイショウドトウが多かったですねえ。

なお、引退後は種牡馬入りしたものの、現時点で自身を越えるような活躍馬を出すことができなかったのは本当に残念でした。しかし、競争馬としては、とてもタフで勝負強かったテイエムオペラオー、君は20世紀最後に現れた愛しのサラブレッドでした。沢山の感動をありがとう!どうか安らかに眠ってください、心からご冥福をお祈りします。

テイエムオペラオー(撮影日2001年10月28日・天皇賞・秋)
父オペラハウス 母ワンスウエド(母の父Blushing Groom)
1996年3月13日生 牡22 栗毛 浦河・杵臼牧場生産 栗東・岩元市三厩舎
(通算成績)26戦14勝
(重賞勝利)2001・2000年天皇賞・春(GI)、2000年有馬記念(GI)、ジャパンC(GI)、天皇賞・秋(GI)、宝塚記念(GI)、1999年皐月賞(GI)、2001年・2000年京都大賞典(GII)、2000年阪神大賞典(GII)、京都記念(GII)、1999年毎日杯(GIII)
(主な産駒)テイエムトッパズレ(東京ハイジャンプほか)、テイエムエース(東京ハイジャンプ)
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by Yuuichiro_K | 2018-05-21 23:59 | 天国に旅立った名馬 | Trackback | Comments(0)


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