2014年 04月 20日
今日の中山競馬場は曇天で肌寒い陽気となりましたが心配された天候の崩れもなく、無事良馬場のコンディションで、牡馬クラシック第一弾・皐月賞(GI、3歳・芝2000m)が行われました。 レースは、蛯名正義騎手騎乗の2番人気イスラボニータが、中団追走から直線外鋭く伸び、先に抜け出した1番人気トゥザワールドに1 1/4馬身差をつけて快勝しました。 ☆皐月賞結果 1着○イスラボニータ (蛯 名)1'59'6(良) 2着▲トゥザワールド (川 田)1 1/4 3着△ウインフルブルーム(柴田大)1/2 4着◎ワンアンドオンリー(横山典)アタマ 5着△ステファノス (後 藤)1/2 パドックの個人的な評価は以下の通り。(A良い、B普通、C平凡) 1 ワンアンドオンリー B+ 伸びやかな歩様 2 イスラボニータ B+ 鋭い眼光で周りを威圧するように周回 3 クラリティシチー B 落ち着いて周回 4 クリノカンパニー B やや首高、普通 5 アデイインザライフ B 普通 6 アドマイヤデウス B 気合を表に出し周回 7 トーセンスターダム B きさらぎ賞の時より落ち着いて周回 8 ステファノス B やや煩いところを見せる 9 スズカデヴィアス B 普通 10 ベルキャニオン B 普通、前走より落着きあり 11 ロサギガンティア B 少し気負い気味 12 タガノグランパ B 普通 13 キングズオブザサン B 普通 14 バウンスシャッセ B+ 好馬体。男馬に交じっても堂々と周回 15 コウエイワンマン B 普通 16 アジアエクスプレス B 落ち着いて周回 17 トゥザワールド B+ 弥生賞の時より大人しい感じも力強い歩様 18 ウインフルブルーム A 朝日杯FSの時より落ち着きがあり、力強い歩様が目に付く 今年の皐月賞は、4連勝で弥生賞(GII)を制したトゥザワールドが1番人気、重賞2連勝を含む3連勝中のイスラボニータが2番人気、3戦3勝できさらぎ賞を制したトーセンスターダムが3番人気、弥生賞でトゥザワールドとハナ差の接戦を演じたワンアンドオンリーが4番人気、2歳王者アジアエクスプレスが5番人気と、この5頭が単勝10倍以下の支持を集めました。有力馬の直接対決が少なかったこともあり、どの馬にもチャンスがありそうな混戦が予想され、とても楽しみな一戦となりました。そんな混戦を制したのは、今日の出走馬中、唯一の重賞2勝馬だった関東馬イスラボニータでした。 イスラボニータのパドックは、眼光鋭く周りを威圧するような雰囲気で、なかなか良く見えました。レースは最内枠から好スタートを切ると、すっと中団に控えて脚をためつつ2コーナーでスムーズに外に馬を持ち出す完璧なレース運び。楽な手ごたえで直線に向くと、外から力強い末脚を繰り出し1番人気のトゥザワールドを競り落として突き離すという完勝劇となりました。初の右回り、初の2000mもクリアしての勝利はお見事でしたね。また、蛯名騎手は19度目の騎乗で皐月賞初制覇、イスラボニータの父フジキセキは、産駒最後の世代でついに待望のクラッシックホースを輩出するという劇的な勝利でした。共に悲願の皐月賞制覇ということで、本当におめでとうございました! 2着は1番人気のトゥザワールド。パドックは弥生賞(GII)の時よりも落ち着いて周回しており、こちらも良いデキに見えました。レースは、先行策から好位抜け出しを図る正攻法の走りでしたが、今日は勝ち馬が強かったですね。最後の直線、勝ち馬には並ぶ間もなく交わされてしまいましたが、それでもきっちり連対を外さなかったのは流石でした。 トゥザワールド 父キングカメハメハ 母トゥザヴィクトリー(母の父サンデーサイレンス) 2011年4月12日生 牡3 栗東・池江泰寿厩舎 6戦4勝(2014年4月20日現在) 3着は8番人気の伏兵・ウインフルブルームが健闘。パドックは、今日のメンバーで1番良く見え、朝日杯FS(GI)3着好走時よりも落着きがあり、力強い身のこなしが大変目に付きました。レースは逃げ馬には不利な大外枠からの競馬となりましたが、上手く単騎逃げに持ち込んで最後まで本当に良く粘りました。力を出し切ってくれたと思います。 ウインフルブルーム 父スペシャルウィーク 母ハナノメガミ(母の父サクラユタカオー) 2011年3月25日生 牡3 栗東・宮本博厩舎 7戦2勝(2014年4月20日現在) なお、他では4番人気4着のワンアンドオンリーは、パドックの気配も良く3コーナーまで最後方の位置から追い込んだ脚は見どころがあり、ダービーに向けて期待の持てる内容。一方、3番人気トーセンスターダムは中団追走も伸びを欠き11着、スプリングS勝ちの6番人気ロサギガンティアも中団侭10着、アジアエクスプレスは2番手追走といつもより前からの競馬をしたものの直線一杯になり6着と一息の結果に終わったのは残念でした。 それでは、最後に見事優勝したイスラボニータ君を掲載します。 パドックはご覧のとおり、眼光鋭く、馬だけでなく人間相手にも^^;威嚇するように周回していました。 鞍上の蛯名騎手は皐月賞19度目の挑戦で嬉しい初制覇。レース後のインタビューでは、「今日は新馬戦以来の折り合いの良さで、いい形で持って来れた。初めての中山でしたが、十分折り合いが付いていて、いつでも弾ける手応えでした。人気馬が前にいて、それを見る形でいい位置だったと思います。先頭に立った時には『なんとか踏ん張ってくれ』と思ったんですけど、自分が思ってた以上に後ろは離れていましたね。」とコメントしていました。 栗田博憲厩舎は、1998年高松宮記念(GI)シンコウフォレスト以来となる16年振りのGI制覇、クラシックレースは悲願の初制覇となりました。 イスラボニータの父フジキセキの新馬戦に騎乗していた蛯名騎手が、フジキセキ最終世代の仔で最後のチャンスだった皐月賞を勝って、フジキセキが1995年皐月賞目前で故障のため無敗のまま引退した無念を19年振りに晴らすという劇的な結果は運命的なものを感じました。次の大一番・日本ダービー(GI)も関東のエースとして頑張ってほしいと思います。 イスラボニータ 父フジキセキ 母イスラコジーン(母の父Cozzene) 2011年5月21日生 牡3 黒鹿毛 浦河 (有)社台コーポレーション白老ファーム生産 美浦・栗田博憲厩舎 6戦5勝(2014年4月20日現在) (重賞勝利)2014年皐月賞(GI)、共同通信杯(GIII)、2013年東京スポーツ杯2歳S(GIII)
by Yuuichiro_K
| 2014-04-20 22:42
| 14年GI優勝馬写真
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