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2011年 12月 25日

魅せた三冠馬の底力!オルフェーヴルが重賞6連勝で豪華メンバーの有馬記念を制す!

今日、中山競馬場では2011年の中央競馬を締めくくる暮れの大一番・グランプリ・有馬記念(GI)が行われました。

レースは、池添謙一騎手騎乗の1番人気オルフェーヴルが後方追走から徐々に進出すると、直線外から力強く伸びて、内を割って伸びた7番人気エイシンフラッシュに3/4馬身差をつけて優勝しました。

☆有馬記念結果
1着◎オルフェーヴル  (池 添)  2'36'0(良)
2着 エイシンフラッシュ(ルメール )  3/4
3着 トゥザグローリー (福 永)  クビ
4着△ルーラーシップ  (メンディザバル)3/4
5着△トーセンジョーダン(ウィリアムズ)  クビ

今年の有馬記念は、史上7頭目の三冠馬オルフェーヴル、前走ジャパンCで復活Vを決めたGI6勝の女帝ブエナビスタ、今春ドバイワールドCで世界の頂点に立った昨年の覇者ヴィクトワールピサ、今年の春の天皇賞馬ヒルノダムール、春のグランプリ・宝塚記念の覇者アーネストリー、秋の天皇賞馬トーセンジョーダンと今年の中長距離路線の頂点に立った馬の全てが出走、それ以外にも、昨年のダービー馬エイシンフラッシュ、ジャパンC馬ローズキングダム、春の天皇賞馬ジャガーメイルと13頭中9頭がGIホース、出走馬全頭のGIタイトルを合わせると史上最多の「19」という空前の豪華メンバーが激突した、正にドリームレースとなりました。

そんな豪華メンバーの中から1番人気に推されたのは、今年のクラシック三冠馬オルフェーヴル。パドックは今春の日本ダービー以来、久々に見ましたが、当時より馬体の迫力が増した印象。気合を秘めつつも以前のようにチャカつく様子は全くなく、心身共に成長を感じさせられる素晴らしい状態に見えました。

しかし、レースは、あまりスタートが良くなく後方からの競馬。アーネストリーが1000m通過63.8秒と超スローペースで逃げたこともあり、折り合いに苦しむシーンもあり、展開的には大変厳しい競馬になりました。それでも鞍上の池添騎手は、慌てず騒がず後方でじっくり我慢。残り800mから徐々に進出を開始すると、最後の直線上がり33.3秒の末脚で外から力強く伸び、ねじ伏せるように先行馬をまとめて交わしさったのは正に圧巻で、本当に強い競馬を見せてくれました。「さすがは三冠馬!」とレース直後思わず快哉を叫んでしまいました。

2着は、昨年のダービー馬エイシンフラッシュ。道中は5番手を追走、スローな流れの中、内で上手く脚をためて、得意の瞬発力を生かすことができました。ルメール騎手も2度目の騎乗で、明らかに早仕掛けだった天皇賞(秋)とは違い、絶妙の位置取りと仕掛けのタイミングの良さで、スローペースの瞬発力勝負に強いエイシンフラッシュの持ち味を完璧に引き出したと思います。それにしても、今年、春の天皇賞、宝塚記念、ジャパンCと彼をずっと本命に推していただけに、有馬記念で無印にしてしまったのは本当に痛恨でした(涙)。

エイシンフラッシュ
父King'sBest 母ムーンレディ(母の父Platini)
2007年3月27日生 牡4 栗東・藤原英昭厩舎
16戦4勝(2011年12月26日現在)
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3着は、やはり強い4歳世代の一角・トゥザグローリーが今年も9番人気の低評価を覆し、昨年同様好走しました。今年の有馬記念は昨年の上位馬が多数出走していましたが、今日のトゥザグローリーのパドックの気配は、気性の若さを残していた昨年より遥かにいい感じで、古馬の中で一番良く見えました。レースはデキの良さを生かし、久々に彼らしい力強い末脚(上がり3ハロンは勝ち馬と同じ33.3秒)を繰り出しました。ようやく絶好調だった今春の状態に戻ったと言えそうです。

トゥザグローリー
父キングカメハメハ 母トゥザヴィクトリー(母の父サンデーサイレンス)
2007年2月16日生 牡4 栗東・池江泰寿厩舎
17戦6勝(2011年12月26日現在)
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なお、今日が引退レースで2番人気に推されたブエナビスタは、超スローペースで持ち味の末脚を生かすことができず、残念ながら7着に敗れました。道中は3番手追走となり、慣れない前の位置からの競馬となったうえに、かなり行きたがっていたことが、終いの末脚が不発に終わった原因でしょうか。でも、無事ラストランを迎えることができて本当に良かったと思います。最後のパドックも相変わらず落ち着き十分の堂々とした姿を見せていました。ただ、最高に良く見えた前走ジャパンCの時より、若干踏み込みの力強さが弱かった感じがしました。

ブエナビスタ
父スペシャルウィーク 母ビワハイジ(母の父Carleon)
2006年3月14日生 牝5 栗東・松田博資厩舎
(通算成績)23戦9勝
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他では、約半年振りの出走の不利を跳ね返して4着に好走したルーラーシップの末脚(上がり3ハロンはメンバー中最速の33.2秒)が光りました。逃げたアーネストリー(5番人気12着)、2番手につけたヴィクトワールピサ(4番人気8着)、4番手追走のトーセンジョーダン(3番人気5着)は、不得手な瞬発力勝負に泣いた印象です。それぞれ、実力を発揮できなかったのは残念でした。

しかし、素晴らしい名馬達の競演で、思い出に残るレースになりました。また、レース直後にオルフェーヴルを祝福するかのように雪が舞ったシーン(本当に表彰式の時間だけ降った)は、とても美しく、神様も粋なプレゼントをするなあと、感動してしまいました。

それでは、最後に見事優勝したオルフェーヴル君を掲載します。

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パドックは、初の古馬相手にも関らず、堂々と周回していました。昔に比べ落ち着きも増して、安心して馬券を買える(笑)素晴らしいデキでした。

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有馬記念の兄弟制覇は史上初。またその年の三冠馬が有馬記念を制したのは、1984年シンボリルドルフ、1994年ナリタブライアンに次ぐ史上3頭目の快挙となりました。

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鞍上の池添騎手は、レース後のインタビューで「引っ掛かっていたが、何とか我慢して向正面でうまく外に出すことができ、遅い流れの中で追い上げる時のスピードのノリは抜群でした。沈むような走りで捻じ伏せるようなレースをしてくれた。本当に強いレースでした。」とコメント。更に「まだまだ成長していて、ますます強くなる」とも話していました。

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今日は、運よく指定席から観戦できたので、返し馬も見れました。リズム良く軽快な走りを見せていました。

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池添謙一騎手、池江泰寿調教師は共に2009年ドリームジャーニー(オルフェーヴルの全兄)以来2度目の有馬記念制覇となりました。また、来年は凱旋門賞に挑戦し、世界制覇を目指すとのことですが、彼なら史上初の快挙も夢ではないでしょう。今後の走りがますます楽しみです。今日は本当におめでとうございました!

オルフェーヴル
父ステイゴールド 母オリエンタルアート(母の父メジロマックイーン)
2008年5月14日生 牡3 栗毛 白老・(有)社台コーポレーション白老ファーム生産 栗東・池江泰寿厩舎
11戦7勝(2011年12月26日現在)
(重賞勝利)2011年有馬記念(GI)、日本ダービー(GI)、皐月賞(GI)、菊花賞(GI)、スプリングS(GII)、神戸新聞杯(GII)

by Yuuichiro_K | 2011-12-25 23:59 | 11年GI優勝馬写真 | Trackback | Comments(0)


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