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2015年 04月 19日

荒々しくも驚異的な爆発力!皐月賞はドゥラメンテが初重賞制覇をGIで飾る

今日の中山競馬場は午後から小雨が降るあいにくの天気となりましたが、レース直前に雨も止み、無事良馬場のコンディションで、牡馬クラシック第一弾・皐月賞(GI、3歳・芝2000m)が行われました。
レースは、M.デムーロ騎手騎乗の3番人気ドゥラメンテが、後方追走から直線入り口で大きく外に膨らみながらも直線大外一気の末脚で鋭く伸び、先に抜け出した2番人気リアルスティールを交わし1 1/2馬身差をつけ優勝しました。

☆皐月賞結果
1着△ドゥラメンテ   (M.デムーロ)1'58'2(良)
2着○リアルスティール (福 永) 1 1/2
3着▲キタサンブラック (浜 中) 2 1/2
4着△ブライトエンブレム(田 辺) アタマ
5着 クラリティスカイ (横山典) 1/2

パドックの個人的な評価は以下の通り。(A良い、B普通、C平凡)

1 ブライトエンブレム B+
  二人引きでも落ち着いて伸びやかに周回
2 ドゥラメンテ    A
  前走、共同通信杯では硬かった歩様が一変、後肢の力強い踏み込みが大変目に付く。
3 スピリッツミノル  B
  普通、落ち着いて周回
4 ワンダーアツレッタ B
  普通
5 リアルスティール  B
  共同通信杯よりやや煩いところを見せるも、イレ込みというほどではない。
6 タガノエスプレッソ B
  普通
7 キタサンブラック  B
  普通、落ち着いて周回
8 サトノクラウン   B+
  やや首の高いところを見せるもキビキビと周回
9 ミュゼエイリアン  C
  落着きなし
10 ベルーフ      B
  普通、二人引き、深いブリンカー
11 ダノンリバティ   C
  落着きなし
12 ベルラップ     C
  途中からやや落着きなし
13 コメート      C
  前走よりましだが、時折落着きを欠く
14 クラリティスカイ  B+
  いつものことながら落ち着いて堂々と周回
15 ダノンプラチナ   B
  2人引き、やや煩いところを見せるも、イレ込みというほどではない。


今年の皐月賞は、無傷の3連勝で弥生賞(GII)を制したサトノクラウンが1番人気。史上初めて2戦目で共同通信杯を制した素質馬リアルスティールが2番人気。その共同通信杯で圧倒的1番人気に推されたドゥラメンテが3番人気。無傷の3連勝でスプリングSを制したキタサンブラックが4番人気とここまでが単勝10倍を切るオッズの人気を集めました。
10年振りの無敗の皐月賞馬誕生の期待もあったのですが、無敗馬2頭を含む多くの素質馬を尻目に圧巻の内容で勝ったのは、上位人気の1頭・良血馬ドゥラメンテでした。

ドゥラメンテのパドックは、時折前かきするなど気性の幼いところを見せていました。しかし、驚いたのは後肢の踏み込みの力強さ。歩様の堅かった共同通信杯とは雲泥の差で、大変素晴らしい状態に見えました。
レースはクラリティスカイが1000m通過59.2秒とやや速いペースで逃げる中、課題の折り合いの難しさも見せずスムースに後方3番手で馬場の内をロスなく追走。しかし4コーナーで大きく外に膨らんで減速する大アクシデントがあったのですが、そんなロスをものともせず、直線で驚異的な末脚を爆発させて、完全に抜け出したリアルスティールを並ぶ間もなく交わしたのには正直しびれました。
4コーナーで斜行してベルラップ、ダノンプラチナ、タガノエスプレッソの進路を妨害(鞍上のM.デムーロ騎手は9日間の騎乗停止)したのはいただけなかったですが、あれほどロスの大きな競馬で圧勝してしまうのですから、本当に強かったです。勝ち時計もロゴタイプのレコードと0.2秒差とレースレベルは高かったですし、血統も父がキングカメハメハ、母がエリザベス女王杯連覇のアドマイヤグルーヴという超良血。将来が本当に楽しみになる勝利でした。


2着は2番人気のリアルスティール。パドックはこれまでよりちょっと煩い感じはありましたが、身のこなしは上々、悪くないデキだったと思います。レースは好位追走から直線スムースに抜け出す完璧な内容でしたが、勝ち馬の桁外れの末脚に屈しました。しかし、3着のキタサンブラックには差をつけており、敗れたとはいえ、こちらも強い競馬を見せてくれました。

リアルスティール
父ディープインパクト 母ラヴズオンリーミー(母の父Storm Cat)
2012年3月1日生 牡3 栗東・矢作芳人厩舎
4戦2勝(2015年4月19日現在)
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3着は4番人気のキタサンブラック。パドックは特別目立つ感じはありませんでしたが、落ち着いて周回していました。レースは2番手追走の積極策。直線は前走スプリングS同様、リアルスティールとの追い比べとなりましたが、今回は早めに来られた分、差されてしまいました。血統的にも2000mはちょっと長かったかもしれませんね。

キタサンブラック
父ブラックタイド 母シュガーハート(母の父サクラバクシンオー)
2012年3月10日生 牡3 栗東・清水久詞厩舎
4戦3勝(2015年4月19日現在)
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なお、1番人気のサトノクラウンは6着。パドックの気配は上々、悪くないデキに見えたのですが、スタートで後手を踏んで思ったより後ろの競馬になったのは痛かったです。4コーナーで外に膨らんだドゥラメンテにぶつかりそうになって減速する不運もあり、力を出し切れなかったのは残念でした。

それでは、最後に見事優勝したドゥラメンテ君を掲載します。

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パドックは時折気性の難しいところを見せながらも、踏み込みの力強さは大変目に付きました。前走より遥かに良く見え、単複馬券を購入してしまうほど素晴らしいデキに見えました。

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鞍上のM.デムーロ騎手は史上最多の皐月賞4度目の制覇となりました。4コーナーの斜行はまずかったですが、気性の難しい馬をテン乗りでしっかり結果を出したのは流石でした。なお、レース後のインタビューでは、「追い切りの動きもよく、乗りやすい馬ですが、4コーナーだけ困りました。初めての右回りでテンションも高く、馬がびっくりしたようです。この馬は乗りやすく何でもできる馬ですが、テンションの高さだけは課題です。今日は勝つことができて本当によかった。」とコメントしていました。

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ドゥラメンテは、4代前の母ダイナカール(オークス)、祖母エアグルーヴ(天皇賞、オークス)、母アドマイヤグルーヴ(エリザベス女王杯)に続く4代連続GI制覇の快挙達成となりました。また、堀宣行厩舎はGI勝利6勝目となりましたが、クラシックレースは悲願の初制覇となりました。

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馬名ドゥラメンテは、イタリア語で「荒々しく」という意味。名前のとおりの荒々しい強さにたまげました。日本ダービー(GI)は大本命馬になりそうです。関東馬久しぶりの二冠馬誕生を期待したいですね。今日はもの凄い競馬を見せてくれてありがとう!本当におめでとうございました!

ドゥラメンテ
父キングカメハメハ 母アドマイヤグルーヴ(母の父サンデーサイレンス)
2012年3月22日生 牡3 鹿毛 安平・ノーザンファーム生産 美浦・堀宣行厩舎
5戦3勝(2015年4月19日現在)
(重賞勝利)2015年皐月賞(GI)

by Yuuichiro_K | 2015-04-19 23:53 | 15年GI優勝馬写真 | Trackback | Comments(0)


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