2013年 02月 17日
今日、東京競馬場では冬のダートマイル王決定戦・フェブラリーS(GI、4歳上・ダート1600m)が行われました。レースは、浜中俊騎手騎乗の3番人気グレープブランデーが中団追走から直線豪快に伸びて、2番手から早めに抜け出した9番人気エスポワールシチーに3/4馬身差をつけて快勝しました。 ☆フェブラリーS結果 1着○グレープブランデー(浜 中)1'35'1(良) 2着 エスポワールシチー(松 岡)3/4 3着▲ワンダーアキュート(和 田)クビ 4着 セイクリムズン (藤岡佑)3/4 5着 シルクフォーチュン(横山典)クビ 今年のフェブラリーSは、昨年のジャパンCダート(GI)の覇者ニホンピロアワーズ、東京大賞典(GI)の覇者ローマンレジェンド、川崎記念(JpnI)の覇者ハタノヴァンクールが回避。本命馬不在の様相で、1番人気は初のダート戦にも関わらずNHKマイルC(GI)、毎日王冠(GII)優勝馬カレンブラックヒルが推される事態となりました。 しかし、カレンブラックヒルは、全くいいところなく15着に惨敗。勝ったのは、前走・東海S(GII)で復活Vを挙げた一昨年のジャパンダートダービー(JpnI)の覇者・グレープブランデーでした。 パドックの個人的なチェック結果は以下のとおり(A良い B普通 C平凡) 予想 パドック 結果 1 マルカフリート B 6着 2○グレープブランデー B+ 1着 3 セイクリムズン B 4着 4◎ナムラタイタン B+ 9着 5 タイセイレジェンド C 終始小走り 14着 6 エスポワールシチー B+ 2着 7 ガンジス B+ 10着 8△イジゲン B+ 12着 9 ヤマニンキングリー B 16着 10▲ワンダーアキュート B 時折小走り 3着 11 カレンブラックヒル B+ 15着 12 ダノンカモン B 時折小走り 8着 13 エーシンウェズン B+ 13着 14 テスタマッタ B 7着 15 ガルボ B 11着 16 シルクフォーチュン B 時折小走り 5着 パドックは、終始チャカついていたタイセイレジェンド以外は、皆落ち着いてなかなか良い雰囲気、好調馬が揃ったなあという印象でした。 (ちなみにB+馬の中から迷った末に購入した馬券は、ナムラタイタンとカレンブラックヒルの単複で、大外れでした;) グレープブランデーは、小刻みに首をグッと下げて気合を秘めつつ、後脚は力強い踏み込みで良い雰囲気でした。レースは、中団の内を追走して楽な手ごたえで直線に向くと、前走東海S同様直線は力強い伸びで、完全に勝ちパターンだったエスポワールシチーを一完歩ずつ追いつめ、きっちり捕えきりました。 2011年にジャパンダートダービー(JpnI)を制し、一度は世代のトップに立った馬が、その後骨折のアクシデントもあり復調に時間がかかっていましたが、これで文句なしの完全復活、実力馬が再び王座に返り咲きました。約1年半振りのGI制覇、本当におめでとうございました! 2着は、3年前の元王者エスポワールシチーが2番手追走から早め先頭で最後まで良く粘り、9番人気の低評価を覆す好走を見せました。パドックの気配は大変伸びやかに周回して良い雰囲気でしたし、調教時計も良かったのですが、ここ2戦がだらしない競馬で正直終わった馬だと先入観があり馬券を買うことができませんでした。鞍上の松岡騎手は完璧に乗ったと思います。左回りのマイル戦なら8歳になってもまだGIでもやれる実力はあったのですね!またレース中に鼻出血を出しながらの好走、本当に恐れ入りました。 エスポワールシチー 父ゴールドアリュール 母エミネントシチー(母の父ブライアンズタイム) 2005年4月22日生 牡8 栗東・安達昭夫厩舎 36戦15勝(2013年2月17日現在) 3着は昨年に続き中団後ろから追い込んだ7番人気のワンダーアキュート。使い詰めにも関わらず、パドックは相変わらず気合を表に出して元気は良かったです。ただ、最後の直線で外に斜行してテスタマッタとイジゲンと進路を妨害したのは残念でした。(和田騎手は2日間の騎乗停止)。 ワンダーアキュート 父カリズマティック 母ワンダーヘリテージ(母の父Pleasant Tap) 2006年3月14日生 牡7 栗東・佐藤正雄厩舎 31戦10勝(2013年2月17日現在) なお、1番人気のカレンブラックヒルは、前述のとおり3番手追走も直線入り口で手ごたえがなく15着に惨敗。パドックの気配は落着き十分で良く見えたのですが、初ダートでGI挑戦の壁の厚さを改めて思い知らされました。 2番人気のイジゲンは、またしてもスタートで大きく出遅れた上に直線不利もあり12着に完敗、昨年の覇者テスタマッタも位置取りが後ろになって流れに乗りきれず直線不利があり7着と残念な結果でした。 4着のセイクリムズンと5着のシルクフォーチュンは、共に最後方付近からの追い込みで好走。どちらもマイルはやや長いと思われていただけに良く頑張ったと思います。 それでは、最後に見事優勝したグレープブランデー君を掲載します。 パドックは、前述のとおり気合を秘めつつも落ち着いた力強い歩様で、良く見せていました。 鞍上の浜中騎手は、スリーロールスの菊花賞以来となる4年ぶりの嬉しいGI制覇。レース後のインタビューでは「スタート良く自分から進んで行った。直線も必死に頑張ってくれと追いましたが、手応えも良く、あとはスペースさえ見つければと思いました。」とコメントしていました。 浜中騎手は、昨年JRAリーディングジョッキーでしたが、GI勝ちはなかっただけに本当に嬉しそうでしたね。ウイニングランではステッキとゴーグルを場内に投げこんで喜びを爆発させていました。 安田隆行厩舎は、一昨年のトランセンドに続きフェブラリーS2度目の制覇。骨折を克服して再びのGI勝利は本当に嬉しかったと思います。今後はニホンピロアワーズ、ハタノヴァンクール、ローマンレジェンドと共に日本ダート界を引っ張ってもらいたいと思います。おめでとうございました! グレープブランデー 父マンハッタンカフェ 母ワインアンドローズ(母の父ジャッジアンジェルーチ) 2008年4月11日生 牡5 黒鹿毛 千歳・社台ファーム生産 栗東・安田隆行厩舎 16戦7勝(2013年2月17日現在) (重賞勝利)2013年フェブラリーS(GI)、2011年ジャパンダートダービー(JpnI)、2013年東海S(GII)
by Yuuichiro_K
| 2013-02-17 23:59
| 13年GI・GII優勝馬写真
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