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2012年 02月 19日

フェブラリーSは、テスタマッタが豪快に差し切り2年7ヶ月振りのGI2勝目を飾る

今日、東京競馬場では冬のダートマイル王決定戦・フェブラリーS(GI、4歳上・ダート1600m)が行われました。レースは、岩田康誠騎手騎乗の7番人気テスタマッタが後方3番手追走から直線外を豪快に伸びて、後方2番手から大外を追い込んできた4番人気シルクフォーチュンに2馬身差をつけて快勝しました。

☆フェブラリーS結果
1着 テスタマッタ   (岩 田)1'35'4(良)
2着 シルクフォーチュン(藤岡康)2
3着○ワンダーアキュート(和 田)3/4
4着 ダノンカモン   (福 永)ハナ
5着△エスポワールシチー(武 豊)1

今年のフェブラリーSは、一昨年からJRAダートGI3連勝中のダート王トランセンドがレース史上初の2連覇を懸けて出走、圧倒的人気を集めましたが、勝ったのは7番人気の伏兵・テスタマッタでした。彼は2009年のジャパンダートダービー(JpnI)を制し、一度は世代の頂点に立った馬でしたが、その後は折り合いに課題があるためか、安定感を欠く走りが続いてなかなか勝てないレースが続いていました。しかし、今日は先行争いが激しくなり1000m通過58.7秒とやや早いペースで流れたこともあり、折り合いに苦しむ場面もそれほどなく後方3番手でじっくり脚をためると、直線は岩田騎手の豪快なアクションに応えて弾けるように伸び、2着のシルクフォーチュンに2馬身差をつける完勝劇となりました。

2着は後方2番手から大外を追い込んだ前哨戦・根岸S(GIII)の覇者4番人気のシルクフォーチュン。パドックは、前走根岸S同様、気合を表に出して周回していました。マイル戦に勝ち星がないことから、今日は追い込んで勝つのは厳しいかなと予想で軽視しましたが、しっかり2着に追い込んできたのは見事でした。彼は本当に強くなったと思います。近年のダート界の強豪馬では珍しい後方一気の追い込みのスタイルは魅せてくれますねえ。

シルクフォーチュン
父ゴールドアリュール 母シルクエスペランサ(母の父Alwuhush)
2006年2月14日生 牡6 栗東・藤沢則雄厩舎
26戦7勝(2012年2月19日現在)
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3着は、中団やや後ろからレースを進めた2番人気のワンダーアキュートが、ダノンカモンとの激しい3着争いをハナ差制しました。パドックはややチャカつく仕草を見せていましたが、これはいつものことで、力は出せる状態だったと思います。レースは直線でダノンカモンと併せる形で良く伸びているのですが、今日は、外から伸びた1、2着馬の末脚が素晴らしすぎました。

ワンダーアキュート
父カリズマティック 母ワンダーヘリテージ(母の父Pleasant Tap)
2006年3月14日生 牡6 栗東・佐藤正雄厩舎
24戦9勝(2012年2月19日現在)
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なお、圧倒的1番人気に推された昨年の覇者トランセンドは、得意の逃げの手を打つことができず、よもやの7着に惨敗。パドックは、昨年見た南部杯(JpnI)やJBCクラシック(JpnI)の状態と遜色ない良いデキに見えました。しかし、スタート直後の芝の部分で藤田騎手が激しく手綱をしごいても全く行き脚がつかず、そこで余計な脚を使ってしまったためか、好位追走も直線全く伸びませんでした。どうやら彼は想像以上に芝が苦手なのかもしれません。それにしても、次走予定しているドバイWC(首GI)で世界制覇を目指している馬だけに、次走が心配になる大変残念な結果となってしまいました。武豊騎手の代打騎乗で注目された一昨年の覇者3番人気エスポワールシチーは5着。パドックの雰囲気は相変わらず良かったのですが、もう全盛期の力はなく、楽な手ごたえでレースを進めたものの、直線はじりじりと伸びるのが精一杯でした。

それでは、最後に見事優勝したテスタマッタ君を掲載します。

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パドックは、うるさい仕草もほとんど見せることもなく、この馬にしては落ち着いて周回していました。

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鞍上の岩田騎手は、レース後のインタビューで「思ったよりしぶとく展開もハマった。3、4コーナーは馬も自分も我慢した。最初の800m我慢出来れば弾けてくれる馬です。」とコメント。道中の我慢が実を結び、直線の爆発的な末脚を引き出した岩田騎手の好騎乗が光りました。

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ウイニングラン中の岩田騎手とテスタマッタです。ゴール直後は派手なガッツボーズで喜びを爆発させていました。

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村山明調教師は、開業5年目で嬉しいJRA・GI初制覇。馬も2009年ジャパンダートダービー(JpnI)以来、約2年7ヶ月振りとなる久しぶりのGI(級)制覇となりました。人馬共に本当におめでとうございました!

テスタマッタ
父Tapit 母Difficult(母の父Concern)
2006年3月19日生 牡6 鹿毛 アメリカ・Waterford Farm生産 栗東・村山明厩舎
24戦6勝(2012年2月19日現在)
(重賞勝利)2012年フェブラリーS(GI)、2009年ジャパンダートダービー(JpnI)、2011年マーチS(GIII)

by Yuuichiro_K | 2012-02-19 23:59 | 12年GI優勝馬写真 | Trackback | Comments(0)


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