2011年 06月 05日
今日の東京競馬場は久々に雨の降らない週末となり、良馬場の好コンディションの下、春のマイル王決定戦・安田記念(GI、3歳上・芝1600m)が行われました。レースは、戸崎圭太騎手騎乗の9番人気リアルインパクトが好位4番手追走から直線半ばで抜け出し、中団から馬群を割って伸びてきた5番人気ストロングリターンの追撃をクビ差抑えて優勝しました。 ☆安田記念結果 1着 リアルインパクト (戸 崎)1'32'0(良) 2着 ストロングリターン (石橋脩)クビ 3着○スマイルジャック (三浦皇)1/2 4着△クレバートウショウ (武 豊)クビ 5着 ジョーカプチーノ (福 永)ハナ 今年の安田記念(GI)は、前走同じ東京マイルの舞台でブエナビスタとの女王対決を好時計で制しGI5勝目を挙げた女傑アパパネが人気を集め、香港馬を含めた歴戦の男馬との対決が注目されていましたが、勝ったのは、今まで安田記念で一度も優勝したことがなかった3歳の1勝馬リアルインパクトという驚きの結果となりました。 今日のリアルインパクトは、初の古馬相手でしたが、パドックは物怖じすることなくいつもどおり落ち着いて周回しておりデキは良かったと思います。しかし、グランプリボス(NHKマイルC、朝日杯FS優勝馬)にどうしても勝てない馬ということで、流石にこのメンバーでは厳しいだろうと思い、予想で軽視していました。誤った先入観だったと彼には謝りたいですね。レースは、シルポートが1000m通過57.0秒とハイペースで逃げる中、好位4番手につけると直線に入っても手ごたえ十分、後方の馬が仕掛けてくれるのを待つ余裕がありました。ですから追い出してからも最後までしっかり伸びて、歴戦の古馬の追撃を振り切りました。また、鞍上の大井の戸崎圭太騎手は嬉しい中央競馬のGI初制覇。これまでも地方所属のまま中央競馬で素晴らしい騎乗を見せてきましたが、今日も完璧なレース運びで見事リアルインパクトを歴史的勝利に導きました。おめでとうございました! 2着は、リアルインパクトと同じ堀宣行厩舎のストロングリターンが、前哨戦の京王杯SC(GII)同様、直線でメンバー中第2位の上がり33.8秒の素晴らしい末脚で追い込んできました。パドックは相変わらず首の高いところがあり、時折小走りになる仕草を見せていましたが、京王杯SC(GII)の時よりも落ち着いて周回していたと思います。以前のように激しくイレ込むことがなくなって本当に安定して走るようになりましたね。一流マイラーとして今後も活躍してくれそうです。 ストロングリターン 父シンボリクリスエス 母コートアウト(母の父Smart Strike) 2006年5月26日生 牡5 美浦・堀宣行厩舎 16戦6勝(2011年6月5日現在) 3番人気スマイルジャックは昨年に続く3着。安田記念3年連続3度目の挑戦でしたが今年もわずかに届きませんでした。パドックは相変わらず落ち着いて力強い歩様で周回しており、この日のパドックで1番良く見え、素晴らしいデキだったと思います。レースは、後方4番手からメンバー中最速の上がり33.7秒で伸びているのですが、直線前が開かず外を回さざるを得なかったのが、痛かったですね。 スマイルジャック 父タニノギムレット 母シーセモア(母の父サンデーサイレンス) 2005年3月8日生 牡6 美浦・小桧山悟厩舎 30戦5勝(2011年6月5日現在) 4着クレバートウショウもパドックで大変良く見え、レースは3番手追走から内を突いたのですが、前の馬がバテず抜け出すスペースがなかった感じで惜しい競馬。ジョーカプチーノは、NHKマイルCの再現とばかりに2番手追走からの抜け出しを図りましたが、ハイペースだったためか最後一杯になってしまいました。 1番人気のアパパネは6着。パドックは、落ち着いていましたし力を出せる状態だと見ていたのですが、レースは中団から直線伸び切れませんでした。やはり、前走ブエナビスタとのレースレコードの死闘から中2週で疲れが抜けていなかったのだろうと思います。また立て直して秋に向かってほしいですね。また、2番人気のダノンヨーヨーはスタートで後手を踏んで後方2番手からの競馬となり、流れに乗れないまま直線も伸び切れず10着に敗れました。上位人気馬は共に実力を発揮できずに終わったのは残念でした。 それでは、最後に見事優勝したリアルインパクト君を掲載します。 パドックは、今までは首を下げて力んで周回していたのですが、この日は首を水平気味にして力みのない自然体の姿になっていました。初の古馬との対決だというのに全く物怖じする仕草はなかったですね、いいデキだったと思います。 鞍上の戸崎圭太騎手(大井)は、地方競馬所属騎手として史上4人目の中央GI制覇の偉業を達成しました。また、レース後のインタビューでは「スタートもうまく出て、道中もうまく息を入れて走ってくれた。54キロだったので前につけて行こうと思っていた。馬もリズム良く走ってくれました。直線先頭に立ってから長かったが、よく辛抱してくれました」と語っていました。 ウイニングラン中のリアルインパクトと戸崎圭太騎手です。ガッツポーズを何度も繰り返し、とても嬉しそうでした。またお辞儀も繰り返していましたが、ファンの声援に本当に感謝していますと話していました。 3歳馬による安田記念優勝は84年のグレード制導入後、初の快挙で正に「衝撃(インパクト)」の結果となりました。流石はディープインパクト産駒ということでしょうか。改めてディープ産駒のマイル適性の高さを思い知らされました。3歳の春で早くも頂点に立った彼の今後の活躍が楽しみです。また、堀宣行厩舎はワンツーフィニッシュということで果敢な挑戦が実を結びましたね。今日は本当におめでとうございました! リアルインパクト 父ディープインパクト 母トキオリアリティー(母の父Meadowlake) 2008年5月14日生 牡3 鹿毛 安平・ノーザンファーム生産 美浦・堀宣行厩舎 6戦2勝(2011年6月5日現在) (重賞勝利)2011年安田記念(GI) あとレースとは関係ありませんが、おまけ写真として、今日プレゼンターとして来場していた今年のJRAナビゲータ(佐藤健、吉高由里子、桐谷健太)を掲載します。Moreからどうぞ。
by Yuuichiro_K
| 2011-06-05 23:45
| 11年GI優勝馬写真
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