2010年 10月 31日
今日の東京は台風一過の晴天とはならず、午前中は小雨がぱらつく時間もあるなど、曇天の薄暗く肌寒い陽気となりました。 しかし、昨日の開催中止が功を奏したようで馬場の回復は早く、メインレースまでに芝コースは稍重まで回復し、まずまずのコンディションの下、秋の大一番・天皇賞・秋(GI)が行われました。 レースは、C.スミヨン騎手騎乗の1番人気ブエナビスタが中団追走から楽な手ごたえで直線に向くと残り200mで一気に抜け出し、最後は手綱をおさえる余裕十分の走りで、出遅れて後方2番手から追い込んだ2着のペルーサに2馬身差をつけて優勝しました。 ☆天皇賞・秋結果 1着◎ブエナビスタ (スミヨン )1'58'2(稍) 2着△ペルーサ (安藤勝)2 3着▲アーネストリー (佐藤哲)1 1/2 4着 オウケンサクラ (北村宏)1 1/4 5着 ネヴァブション (後 藤)クビ これまで牝馬限定GIレースを4勝、牡馬相手のGIでも有馬記念(GI)、ドバイシーマクラシック(首GI)、宝塚記念(GI)で2着に好走してきた現役最強牝馬ブエナビスタが、ついに牡馬混合GIを文句なしの走りで初制覇しました。今日は、内の好枠とやや手薄な相手に恵まれたところはありましたが、これまでの彼女のGIレースの中でも最も危なげのない、最高のパフォーマンスを見せてくれました。鞍上のスミヨン騎手は直線抜け出した後、ターフビジョンや後方を振り返るほどの余裕がありました。勝ち時計も稍重馬場で1'58'2は大変優秀だと思います。とにかく彼女の強さに、ただただしびれました、改めて惚れ直しました^^ 2着は4番人気の3歳馬ペルーサがまたしてもスタートで後手を踏む不利があり、直線も半ばまで前が壁になって、なかなか追い出すことができなかったのですが、上手く外に持ち出してからは上がり3ハロン33.6秒の鬼脚で追い込んできました。パドックは時折首を上下にする仕草はありましたが、迫力十分の好馬体と身のこなしの力強さは大変目に付きました。相変わらずの出遅れくせは気になりますが、彼も相当に強い馬だと改めて感じました。 ペルーサ 父ゼンノロブロイ 母アルゼンチンスター(母の父Candy Stripes) 2007年3月20日生 牡3 美浦・藤沢和雄厩舎 7戦4勝(2010年10月31日現在) 2番人気のアーネストリーは、先行4番手から粘り強い走りで3着。パドックは外を大きく周回していましたが、宝塚記念の時と比べると厩務員に首を向けるような仕草が頻繁にあったのが気になりました。また前走の宝塚記念同様、ブエナビスタにぴったりマークされたのはきつかったですね。最後は粘るオウケンサクラ(4着)を捕らえるのが精一杯、ペルーサにも一気に交わされ連対も逃してしまいました。 アーネストリー 父グラスワンダー 母レットルダムール(母の父トニービン) 2005年5月17日生 牡5 栗東・佐々木晶三厩舎 18戦8勝(2010年10月31日現在) なお、3番人気のシンゲンは、昔に比べれば大分大人しくなったパドック(とはいえ、いつもどおり気合を激しく表に出していましたが)も好印象で期待していたのですが、最後一息伸びを欠き6着。天皇賞春秋連覇を目指したジャガーメイルはやはり距離不足だったのか後方侭見せ場なく15位入線(それどころか最終的にエイシンアポロンの進路を妨害して18位降着)と敗れました。他では、オウケンサクラ(4着)の粘り強い先行力、7歳馬ネヴァブション(5着)の健闘が光りました。 それでは、最後に見事優勝したブエナビスタちゃんの勇姿を掲載します。 パドックは、相変わらず落ち着き十分、強豪牡馬に囲まれながらも全く動じることなく堂々と周回していました。海外遠征後の調整に苦しんだ春競馬の時と比べると明らかに状態は良く、本当に素晴らしいデキに見えました 鞍上のスミヨン騎手は、初騎乗ながら文句なしの騎乗でブエナビスタを見事優勝に導き、嬉しい日本競馬のGI初制覇を飾りました。 ブエナビスタは、天皇賞史上15頭目の牝馬V。また、彼女の父スペシャルウィークは1999年の天皇賞を制しており、母トウメイ=子テンメイ、父メジロアサマ=子父メジロティターンに次ぐ史上3組目の親仔制覇を達成しました。 今日の強さなら、ジャパンC(GI)、有馬記念(GI)でも主役を務めることになりそうです。残る敵は宝塚記念で敗れたナカヤマフェスタのみ、年度代表馬を賭けた再戦が今から本当に楽しみです。それにしても今日は本当に素晴らしい走りでしたね、おめでとうございました! ブエナビスタ 父スペシャルウィーク 母ビワハイジ(母の父Caerleon) 2006年3月14日生 牝4 黒鹿毛 早来・ノーザンファーム生産 栗東・松田博資厩舎 15戦8勝(2010年10月31日現在) (重賞勝利)2010年天皇賞・秋(GI)、ヴィクトリアマイル(GI)、2009年オークス(JpnI)、桜花賞(JpnI)、2008年阪神ジュベナイルフィリーズ(JpnI)、2010年京都記念(GII)、2009年チューリップ賞(JpnIII)
by Yuuichiro_K
| 2010-10-31 23:59
| 10年GI優勝馬写真
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Comments(2)
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kozou_17 at 2010-11-01 22:40
ホントに文句なしの完勝でしたね。牝馬がこんなに強くて良いのか、と(笑)ボクはペルーサに注目していたので、ずっと彼を見ていました。直線に入って、前が壁になって内の方にスーッと動いていったとき、こりゃもうダメだなと思って目を離していたらゴール直前で飛んできたのでビックリしました。実質、直線200mだけの競馬でしたね。やはり出負けが勿体なかった。
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Yuuichiro_K at 2010-11-02 00:30
☆Kozouさん
ブエナビスタは本当に強い競馬でしたねー。並み居る強豪牡馬を全く相手にしませんでした。それにしても近年は、歴史に残る名牝が続出してますねー。 ペルーサの最後の脚は本当に強烈でした。出遅れなければもっと際どかったはず。馬っぷりのよさも3歳ながら大変目立ちましたし、スタートさえまともならブエナビスタにも十分対抗できる強い馬だと思います。 |
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