2010年 10月 03日
今日、中山競馬場では心配された天気の崩れもなく、爽やかな陽気の下、秋の短距離王を決めるグローバルスプリントチャレンジ第6戦・スプリンターズS(GI、3歳上・芝1200m)が行われました。レースは、香港から遠征してきたH.ライ騎手騎乗の10番人気ウルトラファンタジーが好スタートからハナを奪って逃げると、直線も最後まで粘りきって、3番人気キンシャサノキセキにハナ+1 1/4差をつけて、優勝しました。なお、直線内を突いて勝ち馬にハナ差まで迫って2位入線したダッシャーゴーゴーは、直線でサンカルロの進路を妨害したため4位に降着となりました。 ☆スプリンターズS結果 1着 ウルトラファンタジー(ラ イ)1'07'4(良) 2着○キンシャサノキセキ (四 位)ハナ+1 1/4 3着 サンカルロ (小牧太)1/2 4着 ダッシャーゴーゴー (川 田)2位降着 5着 ワンカラット (藤岡佑)クビ 今年のスプリンターズSは、高松宮記念を制した春のスプリント王者キンシャサノキセキ、昨年の1・2着馬(ローレルゲレイロ、ビービーガルダン)、サマースプリントシリーズ優勝のワンカラットに加え、スプリント王国・香港から2頭(グリーンバーディー、ウルトラファンタジー)が挑戦、なかなかの好メンバーが揃いました。この争いを制したのは、香港でG2競争を1勝しただけに過ぎず、これが初の海外遠征だった8歳の古豪ウルトラファンタジーでした。 当初は、ウルトラファンタジー、ヘッドライナー、ローレルゲレイロといった逃げ馬が多いことから、激しい先行争いを予想していたのですが、ウルトラファンタジーは素晴らしいスタートダッシュを決め、ローレルゲレイロが並びかけてきても楽な手ごたえのまま自然と前に出ると、直線に入っても脚色衰えず、前半3ハロンを33.1秒で飛ばしながら、後半3ハロンも34.1秒でまとめ、鮮やかに逃げ切りました。終わってみれば、今日1番人気に推されたグリーンバーディーに香港で3戦して3戦とも先着していた実績は伊達ではなかったということなのでしょう。 2着は、3月の高松宮記念(GI)以来だったキンシャサノキセキが春のスプリント王者の意地を見せてくれました。先月初めのセントウルS(GII)直前、腹痛で回避した影響が心配されましたが、パドックは多少首を下げ気味にして落ち着きを欠く仕草はあったものの力を出せる状態に見えました。ただ、レースはスタートでやや後手を踏み、勝った馬に比べ最後まで外を回らされたロスが痛かったです。 キンシャサノキセキ 父Fuji Kiseki 母Keltshaan(母の父Pleasant Colony) 2003年9月24日生 牡7 美浦・堀宣行厩舎 27戦10勝(2010年10月3日現在) 3着は、今回1200m戦が2度目の出走だった7番人気サンカルロが直線ダッシャーゴーゴーに前をカットされる不利を受けながら再度内を突いて伸びました。パドックは外側を大きく周回して大変良く見えました。初のスプリント戦だった高松宮記念で勝ったキンシャサノキセキとはわずか0.1秒差と適性を示していましたが、今日も不利さえなければもっと弾けていたと思わせる好内容でした。 サンカルロ 父シンボリクリスエス 母ディーバ(母の父Crafty Prospector) 2006年2月5日生 牡4 美浦・大久保洋吉厩舎 17戦3勝(2010年10月3日現在) また、勝ち馬にゴール直前ハナまで追い詰めたダッシャーゴーゴー(2着入線も4着に降着)は、本当にもったいない競馬でした。昨日の予想で無印にしていましたが、パドックはキビキビとした動きが目に付き、正直しまったと感じていました。直前の調教で1ハロン11秒台の時計を立て続けに出したように、絶好のデキでレースに挑んでいたのでしょうね。今回は残念なことになりましたが、まだ3歳ですし、今後はスプリント路線の主役となっていきそうです。 ダッシャーゴーゴー 父サクラバクシンオー 母ネガノ(母の父Miswaki) 2007年3月22日生 牡3 栗東・安田隆行厩舎 11戦3勝(2010年10月3日現在) なお、1番人気のグリーンバーディーは、パドックで落ち着きがなくあまり良く見えなかったのですが、レースも中団から馬群を捌ききれず伸びを欠いて7着に敗れました。2番人気のワンカラットは、パドックは落ち着きもありまずまずのデキに見えましたが、持ち時計がないためか、直線で前走までのような手ごたえはなく5着が精一杯でした。 それでは、最後に見事優勝したウルトラファンタジー君を掲載します。 パドックは、同じ香港馬のグリーンバーディーに比べると遥かに落ち着いて周回していました。 ライ騎手は、今日が初めての日本での騎乗でしたが、見事な騎乗でウルトラファンタジーを優勝に導きました。 父Encosta de Lagoはオーストラリアのリーディングサイヤーで、産駒には現在スプリント路線で世界トップクラスの実力馬セイクリッドキングダム(香港)がいます。実はウルトラファンタジーはサーアイヴァーSirIvorの近親交配があるセイクリッドキングダムと似た配合馬でした。 それにしても今日は、スプリント戦でワールドクラスの実力があると言われる香港馬の底力を改めて見せ付けられましたね。8歳秋での国際GI初制覇、本当におめでとうございました! ウルトラファンタジーUltra Fantasy 父Encosta de Lago 母Belle Anglaise(母の父Sir Ivor) 2002年10月14日生 騸8 鹿毛 オーストラリア・Eldon Park Stude生産 香港P.イウ厩舎 48戦9勝(2010年10月3日現在) (重賞勝利)2010年スプリンターズS(GI) 最後に今日の(ラッキー)記念馬券 今日のパドックで1番良く見えた馬は、サンカルロでした。狙っていたグリーンバーディーがパドックであまり良く見えなかったこともあり、思い切ってサンカルロの単勝1000円、複勝5000円で勝負しました。 ラッキーでした。繰り上がりで4位入線が3位へ順位が上がって複勝4.5倍的中でプラス1万6500円となりました。でもダッシャーゴーゴーを買っていた人のことを考えると素直に喜べないですね。。
by Yuuichiro_K
| 2010-10-03 23:33
| 10年GI優勝馬写真
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