2010年 05月 16日
今日、東京競馬場では春の古馬牝馬の頂点を競うヴィクトリアマイル(4歳上牝、GI・芝1600m)が行われました。レースは、横山典弘騎手騎乗の圧倒的1番人気(単勝1.5倍)のブエナビスタが後方追走から、直線大外を鋭く伸びて、先に抜け出した8番人気ヒカルアマランサスをゴール直前でクビ差捕らえて優勝しました。 大混戦となったゴール前、大変見ごたえのあるレースでした! ☆ヴィクトリアマイル結果 1着△ブエナビスタ (横山典)1'32'4(良) 2着 ヒカルアマランサス(内田博)クビ 3着 ニシノブルームーン(北村宏)3/4 4着▲レッドディザイア (四 位)ハナ 5着◎ブロードストリート(藤 田)アタマ 昨年の牝馬クラシックで僅差の名勝負を演じ、今年のドバイ遠征では共に世界の強豪相手に強い競馬を披露したブエナビスタとレッドディザイアの4度目の対決が注目された今年のヴィクトリアマイルでしたが、圧倒的1番人気に推された昨年の二冠牝馬ブエナビスタが、鮮やかな末脚で見事牝馬女王の座に輝きました。 今日のブエナビスタは、いつもどおり大変落ち着いたパドックでしたが、気配としては昨年の有馬記念時ほどではないかな?という感じを受けました。それでもレースでは、先行馬有利な流れをものともせず、彼女の最大の武器である息の長い豪快な末脚を直線で爆発させて、早めに抜け出したヒカルアマランサスをゴール直前で差しきったのは流石でした。海外遠征から帰国して間もないこと、近走は中長距離戦に出走し久々のマイル戦はどうかという不安がありましたが、問題なかったですね。既に彼女は、牝馬最強というより牡馬も含めた現役最強といってもよい実力馬ですし、今後も日本競馬をリードしていくことでしょう。 2着は内枠を利して好位4番手からレースを進めたヒカルアマランサスが、勝利まであと一歩という快走を見せてくれました。パドックは落ち着いて周回していましたし、レースも好スタートから直線、内田博幸騎手の豪腕に応えて力強く伸びてきました。今日は人気がありませんでしたが、今年の京都牝馬S(GIII)を鮮やかな追い込みで勝った力は伊達ではありませんでしたね。 ヒカルアマランサス 父アグネスタキオン 母スターミー(母の父A.P.Indy) 2006年1月24日生 牝4 栗東・池江泰郎厩舎 10戦4勝(2010年5月16日現在) 3着は、11番人気のニシノブルームーンがブエナビスタの更に後ろから馬群を割って内から追い上げてきました。パドックは気合をじわっと秘め、なかなかいい雰囲気でしたが、レースでも勝ったブエナビスタと同じ上がり3ハロン33.5秒の末脚を繰り出したのは見事でした。 ニシノブルームーン 父タニノギムレット 母カプリッチョーサ(母の父Alzao) 2004年4月3日生 牝6 美浦・鈴木伸尋厩舎 17戦6勝(2010年5月16日現在) なお、2番人気のレッドディザイアは4着に敗れましたが、こちらもやはり昨年のジャパンC時に比べると、踏み込みの力強さがもう一息でしたし、パドックでも騎手が乗ってからの周回で小走りする場面があるなど、本調子ではないように感じました。そんな状態での4着ですから、良く走っていると思います。その他、個人的に注目していたブロードアピールは5着。パドックは以前よりイレ込みはきつくなく、いい状態だったと思いますが、レースでは案外伸び切れませんでした。3番人気のラドラーダは、パドックでイレ込みがきつく、あまり良く見えませんでしたが、いいところなく13着に惨敗。予想は、2・3着が無印でしたし本当に完敗でした。 それでは、最後に見事優勝したブエナビスタちゃんを掲載します。 パドックは、いつもどおり大変落ち着いたパドックでした。ただ、ちょっと力強さは欠けていたように感じました。レースで前との差がなかなか詰まらず、意外に厳しい競馬になった原因は、やはり海外遠征帰りからの調整が難しかったのだと思います。 それでも最後はしっかり勝ちきったのですから、本当に立派な馬だと思います。横山典弘騎手もレース後、(下の写真のとおり)感激した様子で喜びを爆発させていました。 ウイニングラン中の勇姿です。 横山典弘騎手得意のデットーリジャンプ!(このあと着地に失敗して、尻餅ついたのはご愛嬌) 昨年、取り損ねた古馬牝馬女王の座を見事掴み取りました。牝馬ながら彼女より強い馬は国内にそうはいないでしょうし、今後も活躍を期待したいと思います。GI4勝目、本当におめでとうございました! ブエナビスタ 父スペシャルウィーク 母ビワハイジ(母の父Caerleon) 2006年3月14日生 牝4 黒鹿毛 早来・ノーザンファーム生産 栗東・松田博資厩舎 13戦7勝(2010年5月17日現在) (重賞勝利)2010年ヴィクトリアマイル(GI)、2009年オークス(JpnI)、桜花賞(JpnI)、2008年阪神ジュベナイルフィリーズ(JpnI)、2010年京都記念(GII)、2009年チューリップ賞(JpnIII)
by Yuuichiro_K
| 2010-05-16 23:59
| 10年GI優勝馬写真
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Comments(2)
こんばんは。ネットを徘徊していたらこちらに辿り着きました。
僕も東京競馬場のパドック写真をよく撮ったりしてますが、こちらのブログは凄く熱心に更新されていて感動すら覚えました(笑 手間かけてらっしゃいますね、素晴らしいと思います。 ブエナビスタはパドックで確かに力強さを感じなかったです。でも差してくるんだから大したものですね。宝塚記念も楽しみです。 またちょくちょく拝見させていただきます。それでは。
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Yuuichiro_K at 2010-05-18 21:51
☆はるかぜさん
はじめまして、このたびは当サイトにご訪問&あたたかいコメントを頂き、ありがとうございました。 ブエナビスタは、おっしゃるとおり本調子でなかったにもかかわらずよく勝ってくれました。この勝負強さは、やはり歴史的名牝の証だと僕は思います。本当に素晴らしい馬ですよね。 また、はるかぜさんのブログも先程、拝見させていただきましたが、はるかぜさんのパドック写真もとても良く撮れていると思います。同じパドック写真愛好?同志、今後ともよろしくお願いします^^ |
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